少し冷たい風と青葉
土曜日の夕方前、用事を済ませた帰り道に少し遠回りをして、木々の多い遊歩道を歩いている。上を見上げると、昨日の雨で洗われたのか、新緑の葉が曇り空を背景に生き生きと広がっている。風が吹くと、ざわざわと葉がすれ合う音が耳に心地よい。
半袖の上に薄いカーディガンを羽織ってきたけれど、動いているとちょうどいい。歩みを止めて、少しだけ上を向いて深呼吸をする。
ポケットの中の忘れ物
立ち止まったついでに、上着のポケットに手を入れると、くしゃくしゃになったレシートと、先週買ったお気に入りのミントタブレットの缶が出てきた。
皆さんも、久しぶりに着た服のポケットから意外なものを見つけることはありませんか。
タブレットを一つ口に含むと、ひんやりとした刺激が口いっぱいに広がり、少しぼんやりしていた頭がすっきりしていく。そういえば、あの仕事の書類、月曜日までに確認しておかなければいけなかった。
家路への一歩
現実に引き戻されるような小さな気づきだけれど、今はまだこの静かな時間を少しだけ味わっていたい。
遊歩道の脇に咲いている小さな白い花に目を留めつつ、残りの道をゆっくりと歩き出す。今日のうちに、あたたかいお茶でも淹れて、少しだけ机に向かうことにしよう。家までのあと少しの距離が、なんだか心地よく感じられた。