
AIのクレジットを減らす、午後の机の片づけ
ノートパソコンの横に、使いかけのメモが三枚重なっている。午後の机は明るく、窓の外もよく晴れているのに、画面へ渡す文章だけが妙に濁って見えた。Notion AIが毎月のクレジットを消費する仕組みに移るというニュースを読み、「クリーンなコンテキストほど安くなる」という説明に手が止まった。机の明るさと文章の濁りが釣り合わず、そこだけ天気が違うようだった。
AIの料金は、単純に質問の回数で決まるものだと思いがちだ。けれど、目的の違うメモを一つの長い文章に押し込み、前提も希望する形式も書かないまま要約を頼めば、返ってくる答えを直すためにまた使うことになる。安く済ませようとして、余計な往復を増やす。これは少し、冷蔵庫の中身を全部見せて献立を考えさせるような話で、便利ではあるが、探す手間まで消えてはいない。冷蔵庫なら目当てのものを手で探せるが、文章の中では見落としまで返事らしく整ってしまう。
そこで、メモを「決めたいこと」「確認したいこと」「残すだけの記録」に分けてみる。見出しを整えるだけで、AIに渡す範囲はかなり小さくなる。小さくなった文脈なら、出力の良し悪しも判断しやすい。クレジットを節約する工夫が、そのまま考えの整理になるのは面白い。三つに分けたあと、どれにも入らない一文が出てきたら、無理に押し込まず端へ置くことにした。
ただ、分類に熱中して本文を書く前に机だけが整う危険もある。端の一枚には、意味のない矢印が二本あった。消す前に、それを含めた短い依頼を入力欄へ移し、返事の長さを見てから次の紙へ手を伸ばしている。








