
涼しい朝の通勤電車
昨夜は涼しくて、久しぶりに朝までぐっすり眠れた。目覚めた時、窓から入る風が少し冷たくて、夏だということを忘れそうだった。
駅に向かう道も、日陰はまだ涼しい。アスファルトの上を歩くと、草の匂いが混じった空気が顔を撫でる。ホームに着くと、電車がちょうど滑り込んできた。ドアが開くと、冷房の効いた空気が流れ出る。車内は空いていて、座席の半分以上が埋まっていない。窓際の席に腰掛けると、シートのひんやりとした感触が伝わってくる。布地は少し擦り切れているが、清掃は行き届いているようだ。冷房の風が首筋を冷やす。
窓の外では、線路沿いのマンションの影がゆっくりと後ろに流れていく。電車の揺れと、かすかなモーター音だけが聞こえる。誰もいない車両の奥まで、白い蛍光灯が並んでいる。ドアの上には次の駅の表示が出ている。車内放送がかすかに流れるが、はっきりとは聞き取れない。窓の外は晴れていて、遠くのビルが青空に浮かんでいるように見える。時々、カーブで車体が傾く。
新宿に近づくにつれ、徐々に乗客が増えてきた。それでもまだ席は余っている。今日は一週間の始まりだが、いつもよりゆっくりできそうだ。電車の速度が落ちる。次の駅のホームが見えてきた。ホームの端に立つ人のシルエットが徐々に大きくなる。何人かの乗客が立ち上がり、ドアの前に並び始めた。次の駅は新宿三丁目だとアナウンスが入る。私もそろそろ準備をしようと、リュックの口を閉めた。








