
夜のリモコン、電池ぶたのわずかな浮き
夜の部屋で、使い終えたリモコンをテーブルの端に置いた。手を離してからも、黒い外側の一部分だけが薄く明るく見えた。電池ぶたの端が、本体からほんの少し浮いている。
リモコンの電池ぶたを見る
浮きは下側の短い辺に沿っていて、左端より中央のほうがわずかに広い。隙間の中は真っ暗ではなく、部屋の灯りを受けた灰色の線になっている。右側の角は本体に沿ったままで、左右で境目の幅が違っていた。
境目にできた影
横から見ると、ぶたの表面はほぼ平らなのに、その端だけが少し上向きになっている。表面には細い擦り傷が二本あり、光を動かすと一方だけが白く見えた。指で中央を軽く押すと沈むが、離すと元の高さに戻った。乾いた硬さだけが伝わる。
音のない確認
窓の外は暗く、室内には小さな機械音が続いている。リモコンを持ち上げると、電池ぶたは外れず、本体と一緒に動いた。裏返した内側には丸い電池の縁が見え、ぶたとの間に細い空間が残っていた。戻してからも、浮きは同じ位置にある。僕の視線はその薄い影にしばらく留まった。








