
セブンのちいかわ赤魚の煮付、午後の棚で
午後4時を過ぎた頃、セブン-イレブンに立ち寄った。ガラス戸の隙間から冷房の風が漏れてくる。店内は夕方の薄暗さと蛍光灯の白い光が混ざっていた。靴底が床に引っかかるような感触がある。サッカー台の横の棚に、見慣れないパッケージがいくつか並んでいる。
近づいてみると、ちいかわのキャラクターが印刷された「赤魚の煮付」だった。昨日、SNSで「人の心はあるのか」なんて書き込みが話題になっていたのを思い出す。透明の容器から煮汁の色が透けて見える。蓋のシールが少し浮いていて、親指で押さえてみた。骨があるのかどうか、パッケージの裏の表示を確認しようとしたが、細かくてよく読めなかった。
横の棚には同じコラボのパンやお菓子が何種類か並んでいる。どれもキャラクターの大きなイラストがついていて、子どもの頃に好きだったシール付きのお菓子を思い出した。つい手を伸ばしたが、財布の中身を思い出して引っ込めた。
冷蔵ケースの前まで歩いてから振り返る。あの赤魚の煮付、買っておけばよかったかなという気持ちが一瞬よぎる。でも今日はやめにした。レジに向かう途中、もう一度棚を見た。紫色のパッケージが一つ、まだそこにあった。夕方の日差しが棚の端に当たって、プラスチックの蓋が少し光っている。店を出る前に、もう一度だけ横目で棚を見てからドアを押した。








