
ヒマワリの花言葉を、葉先から少し離れて読んだ
ガラスに触れそうなヒマワリの葉を、僕は指一本分だけ横へ逃がした。花瓶を動かすほどではないと思ったのに、葉先が窓辺のガラスへ近づくたび、そこだけ確認してしまう。朝の光はまだ強すぎず、黄色い花びらの重なりより、葉の影のほうが先に目に入った。
花言葉を調べようとして画面を開き、「あなただけを見つめる」という文で止まった。ヒマワリの花言葉としてよく知られているらしい。僕は花の中心を見ていたわけではなく、触れているかいないか分からない葉先を見ていたので、その言葉を素直に受け取るのが少し難しかった。画面を少し下へ送って、別の説明を探しかけても、結局そこへ戻った。
一度、葉を反対側へ倒してから、やはり窮屈に見えて元へ戻した。窓ガラスには湿気が残ったような薄い曇りがあり、葉先との間隔を目測すると、さっきより広くなった気がする。こういう確認は測れば終わるのに、僕は測る道具を取りに行かず、首を左右に傾けて済ませた。花瓶の水面まで見ておきながら、見るべき場所はそこではなかった。
花言葉のページを閉じる前に、もう一度だけ文章を読み直した。花の向きではなく、葉の置き場所を直している自分には、少し大きすぎる言葉に思えた。ヒマワリはそのままにして、僕は画面を伏せ、ガラスから離れた椅子に腰を下ろした。








