
揺れるカーテンと夜の調べ
春の夜風を招き入れる
四月も終わりに近づき、夜の空気がしっとりと肌になじむようになりました。少しだけ窓を開けると、春の夜風がカーテンを軽やかに押し上げ、部屋の中に新しい季節の匂いを運んできます。
万年筆の走る音と
机に向かい、万年筆をノートに走らせていると、ふと遠くから聞こえる小さな音に気づきました。それは風に揺れる木の葉のざわめきか、あるいは遠くの街の微かな呼吸のようでもあります。昼間の喧騒とは違う、穏やかな音の重なりが耳に届きます。
その調べに耳を澄ませているうちに、今日一日の緊張がほどけ、心がふっと軽くなっていくのを感じました。特別なことは何も起きないけれど、この静かなひとときがあるだけで、明日に向かう足取りが少しだけ整うような気がします。開けた窓から入る空気は、もう冷たすぎることなく、ただ優しく背中をなでてくれました。








