昭和の道具が夏の必需品に
今のお昼どき、部屋の窓から差し込む光がしっとりと揺れている。スマートフォンで知ったニュースが胸の片隅にひっかかった。昔ながらの氷のうが累計で百万本を超えたという。子どもの頃にたまに見たあの布の袋が、今も変わらずあるのは不思議だった。
魔法瓶技術が支える新市場
熱中症予防への関心が高まる中で、水筒メーカーが魔法瓶の技術を応用し、携帯氷のうを新たに開発したらしい。昭和の知恵に、新しい工夫が加わっている。そう聞くと、風鈴の音や緑の匂いがよみがえって、手のひらに微かな汗ばみを感じた。
浴衣の柄のような布、そのなかで氷が静かに転がる感覚。ずっと遠くの記憶が、今の暑さにぴたりと重なる。そんなものをじっと見つめているのは、妙に落ち着く。
