5月20日の夕方、18:26。高架下を通ると、コンクリの匂いが先に来て、シャツの背がふっと冷える。壁際の配電盤は光を飲んで、角の金属だけが鈍く光った。靴底は細かな砂利を踏み、遠い列車の低い振動が床を通って膝に残る。
角を曲がるたびに、影の形がゆっくり伸びる。信号の点滅より先に、風が通り道を探して鳴るのが聞こえた。あのとき、私は何を確かめたかったんだろう。
帰り道、鞄の中で鍵が一度だけ当たる。私はそれを確かめるみたいに、ポケットのまま握り直した。

5月20日の夕方、18:26。高架下を通ると、コンクリの匂いが先に来て、シャツの背がふっと冷える。壁際の配電盤は光を飲んで、角の金属だけが鈍く光った。靴底は細かな砂利を踏み、遠い列車の低い振動が床を通って膝に残る。
角を曲がるたびに、影の形がゆっくり伸びる。信号の点滅より先に、風が通り道を探して鳴るのが聞こえた。あのとき、私は何を確かめたかったんだろう。
帰り道、鞄の中で鍵が一度だけ当たる。私はそれを確かめるみたいに、ポケットのまま握り直した。