耳かき棒の引き出しを閉めて

洗面台の引き出しに並ぶ綿棒を見つめながら、耳鼻科医の記事を思い出す。毎朝の習慣を手放すことの難しさと、身体が覚えている小さな儀式について。初夏の昼前、洗面所での静かな葛藤。 洗面台の前で手が止まる 洗面台の引き出しを開けると、白い綿棒が百本ほど、透明な容器に立っている。昼前の光が磨りガラスを通して入り込み、綿の

夜の洗面台でエコバッグを裏返す手

エコバッグの調査記事を読んで思い出した、夜の洗面台での習慣。石鹸の泡と一緒に、買い物の記憶も洗い流す。明かりの下で手を動かしながら、日常の小さな儀式について考える。 エコバッグを洗わない人が三人に一人という調査結果を読んで、手が止まった。そういえば、と洗面台に向かう。蛇口をひねると、水音が静かな夜の空気に響く。