眠れず迎えた東京の夜明け、洗面台の手元

雨の気配が残る東京の夜明け、洗面台の前で手元を見つめる様子

布団の中で何度も体勢を変え、東京の夜明けの明るさだけが少しずつ濃くなった。窓の外は曇っていて、廊下の電気を消したままでも輪郭が見える。

洗面台に向かい、蛇口をひねると細い水音がすぐに返ってきた。鏡には薄い曇りが残り、指先で少しだけ拭うと白い筋が一本できる。タオルは前に畳み直した場所のまま置いてあり、端を引っ張ると糸くずが静かに落ちた。

歯ブラシの毛先をカップに当てて確認し、次にコップの底の冷たさを確かめる。秒針が一定に進むのを見ながら、問いかけが一つだけ頭をよぎった。眠れない日、いつも何を手順にしてしまうのだろう。