庭の片隅で、一枚の葉が朝の光を受けている。その先端に、ひとつの雫が溜まっていた。
雫の形
水滴はほとんど球形に近い。しかし下部はわずかに伸びて、釣鐘型にも見える。葉の表面張力で支えられ、今にも落ちそうになっている。光が水滴を通ると、内部に焦点が生まれ、葉脈の影が歪んで映る。水滴の中で影が逆さまになっている。
葉の表面
水滴の周囲の葉面は細かな毛に覆われ、水滴はその毛の上に乗っている。水滴の重みで葉先が数ミリ下がり、微妙な角度を作っている。その曲がり具合から水滴の質量が推測できる。葉脈は規則正しく走り、水滴の下ではその模様が拡大されて見える。水滴の縁から透ける緑が濃い。
周囲の空気
湿度は高く、水滴の表面は蒸発と凝縮の境界にある。時折、弱い風が葉を揺らす。水滴が揺れ、光の反射が変わる。遠くで車の音がするが、水滴はそれに構わず揺れ続ける。空はまだ雲が多いが、水滴の中に映る空は明るい。水滴の先端から、水の表面張力でわずかに光が集まっている。水滴の表面張力が最大に達している。
この雫がいつ落ちるのかはわからない。水滴の重心が徐々に下がっていく。空気の微かな流れが水滴の形を変える。やがて、その重みに耐えきれなくなった葉先から、雫は落下するだろう。だが、今この瞬間、葉先で静かに存在している。朝の光が少しずつ強くなり、水滴が輝きを増す。その透明度には濁りがなく、ただそこにある。
