帰宅後のランドセル
午前中、息子が学校から帰ってくると、玄関でランドセルを開く音がする。中から出てくるのは、教科書や筆箱だけではない。小さな石ころ、落ち葉、時には虫の抜け殻まで。
「これ、きれいだったから」と息子が見せてくれる石は、手のひらに収まるほど小さく、表面がつるりと滑らか。学校の帰り道で見つけたのだろう。
小さな収集家
毎日のように何かを持ち帰る。桜の花びら、どんぐり、変わった形の小枝。それらは一つひとつ、息子にとって特別な意味を持つ宝物だ。
ランドセルの底に沈んでいた小さな貝殻を見つけた時、息子は「海に行った時のことを思い出すから」と言った。その貝殻は確かに、少し前の家族旅行で拾ったものだった。
大人には見過ごしてしまうような小さなもの。でも子どもの目には、それぞれがかけがえのない発見として映る。ランドセルを開ける瞬間が、毎日少しだけ楽しみになった。
