ガラスの反射
駅から少し離れた通りで、自販機のガラスがぼんやり光を返していた。曇りの夜でも、手元だけはくっきり見える。ボタンの周りの小さな埃が、反射でうすく浮かぶのが分かった。
紙コップの縁
温かい飲み物を選んで、紙コップを受け取る。持った瞬間、薄い紙が指に軽く押し当たる。ふちを一度だけ確かめるように触れて、熱さの出方を落ち着かせる。
足を揃える
歩道の端でふっと呼吸してから、コップを両手で抱え直した。自販機のガラス越しに、街灯の白がゆれている。こういう小さな映り込みで、気持ちが整うことはありませんか?
コップの底が掌にしっとり収まって、次の角までの距離が見えた。コイン投入口の金属音が、まだ耳の奥に残っていた。
