今朝、窓の外を見やると細かい雨が静かに降り続いている。そうっと近づく足音や、小さな鼻先がテーブルの下を動く気配。犬がいつものように、自分のご飯の皿の前に、ぬいぐるみをそっと運んでくるのを見つけた。
小さな友だちを伴って
いつもの食事にぬいぐるみを並べるのは、彼なりの習わしらしい。目で追うと、その動きは丁寧で、どこかまるで友だちを大切に招くような佇まいだ。隣には同居犬がじっと座り、一緒に見る光景に静けさがこぼれていく。
雨音に包まれた室内の時間
外の雨はやむ気配を見せず、小刻みに屋根を叩き続けている。そのリズムに合わせて流れる朝の空気は少し重く、けれどもどこかぬくもりも感じる。ぬいぐるみと犬の小さな共演は、まるでこの閉ざされた世界だけの秘密のやりとりのようで、見ているこちらの呼吸もゆるんでいった。
いつの間にか手元に置いていたコーヒーのカップを軽く支え、そのぬくもりを確かめる。濡れた路面の匂いや湿度、細かな湿り気に染まる朝の空気。足元のラグの繊維まで、しっとりと重なり合うような心地よさが広がっている。
この雨の朝、こんなにシンプルな光景が、いつもより少しだけ特別に感じられた。犬が運んだ小さなぬいぐるみは、言葉にできない何かを静かに紡いでいるのかもしれない。湿った空気の中、時間だけが静かに流れていく。
