手首の痺れを見つめる夜
右手の指先から広がる痺れに、布団の感触もいつもより重く感じる。夜半の時計は静かに進み、窓の外には五月の風が木々をかすかに揺らす。診療を受け、結果は「テニスエルボー」。痛みの原因を知るまでの不安は薄れ、原因が分かった今は安堵が静かに心を撫でる。テーブルの上には診断メモと薬の袋、手首を温めるための薄手のカイロが置かれている。
診断という名の糸口
若い頃は筋肉が柔らかいから大丈夫と思っていたが、歳をとると筋肉は固くなり、同じ動作でも手首へ負担が集中する。指輪を動かす小さな動作さえ、影響することがある。自分の癖を振り返ると、無意識の指の使い方がわずかな痛みを積み重ねていたのかもしれない。原因が分かれば、それでよいのだと自分に言い聞かせる。
眠りへと運ぶ静かな一息
今夜は分かった事実を心に置き、眠りへとつく準備をする。手首を休ませ、布団の温もりと部屋の静けさを感じると、日常の小さな動作がまた続くのだという現実に静かな安心が湧く。五月の夜風を思い出しつつ、手首の感覚と呼吸をそっと合わせて眠ろう。
