朝のオイル瓶と静かな時間

朝のリビング、木の棚に置かれた小さなヘアオイル瓶と窓辺の光

朝の静かなリビングだ。窓の外は薄い霧のようで、部屋にはくすんだ光が差し込んでいる。棚の上に置かれた小さなオイル瓶が一人静かに佇んでいた。手を伸ばしてふたを開けると、香りが指先にのる。オイルを少し掌にとり、体温で温めると、木と金属の涼やかな感触と香りが混ざって、朝の時間がゆっくり動き出す。

鏡の前の支度を急がず、髪の毛先に塗る。指先の湿りと匂いが記憶の扉をそっとノックする。雨上がりの窓辺や遠い子どものころの記憶の断片が、今日の自分をそっと形作る。オイル瓶は日常の道具以上の意味を持ち、ささやかな変化を静かに支える小さな要塞のようだ。

この小さな儀式が終われば、部屋の空気は少し柔らかくなり、朝の準備は続く。瓶は棚の上で再び眠り、私もまた次の動作へと移る。小さなものがくれる安らぎを、今日も静かに記しておく。