水面に近づく足元の感触
湖のほとりに立つと、足下の小石が冷たく、指先までじわりと伝わってくる。ゆるやかな水の流れからは、わずかな揺れが伝播する。砂利の一粒ずつを見つめながら、迷いそうな視線が揺れている。腰をふと落として、肌に触れた初夏の涼しい空気が、心の中の何かをすくい取っていく気がする。
耳に届く湖畔の小さなささやき
遠くに聞こえる少しの水の音。風が揺らす草の葉同士が触れ合う静かな音が、行動と呼吸の合間に混じってくる。自分が沈黙の中で何かを待っているような、あてもない期待が身体の奥からかすかに震えるのだ。手がなんとなく草の茎にかかって、ひんやりと湿り気を感じる。
湖畔へ続く緑の手触り
周囲の緑は深まりの中で、太陽の光をまだ取り込む前の、眠っているような色を帯びている。目の先をじっと見つめていると、落ち着かない思考が少しずつ足元に降りていき、自然の静けさに飲み込まれてゆく。同時に、内側のざわめきがほんの少しずれ、体温にも似た感触だけが残る。
