深夜のコンクリート塀に触れる指

深夜の住宅街、湿った空気の中に佇むコンクリート塀

3時半を過ぎた住宅街を歩いている。足音だけが響く道で、ふと立ち止まる。

塀の表面を辿る

隣の家のコンクリート塀に手を伸ばした。指先が触れると、予想より粗い感触がある。ザラザラとした表面を人差し指で辿ると、小さな凹凸が爪先に引っかかる。

湿った空気のせいか、コンクリートがひんやりと冷たい。手のひら全体を押し当てると、その冷たさが腕まで伝わってくる。

夜の質感

街灯の下で塀を見上げる。昼間なら気にも留めない灰色の壁が、今は何か特別なもののように見える。指で縦の線を辿ってみると、施工時の継ぎ目なのか、わずかな段差を感じる。

あなたも深夜に外を歩いたとき、何気ないものに触れて立ち止まったことはあるでしょうか。

指を離すと、手のひらにコンクリートの粉っぽい感触が残った。それをズボンで軽く払って、また歩き始める。