街に溶け込む子どもたちの存在感
曇り空の昼下がり、窓越しに見える親子連れが心に添う。こうした一場面が、つい先ほどニュースで見たカナダでの体験を思い出させる。カナダの街を子どもと歩くと、実に九割もの人が声をかけてくるという。その話題が、淡い空気の中に静かに染み入る。
言葉の壁を越えて響く温かさ
言葉が通じなければためらうのが普通だろう。しかし、そこにあるのは声のかけられ方も仕草も自然で、押しつけがましくない優しさだった。ときにすれ違う車が親子に並走して手を振る場面は、まるで映画のワンシーンのように鮮やかに映った。見え隠れする戸惑いと安心感が入り混じり、体が緩んではまた緊張する、そんな内側の擾乱があった。
暮らしの隅にひそむ親しみ
日本の湿度も気温も落ち着いた薄曇り。外を見ながら、自分の足元にあるちょっとした日常の愛護を思う。知らぬ間に積み重なっていく小さな親切も、きっと誰かの庭先で息を潜めているのかもしれない。ニュースのようにはっきりとは見えなくても。確かにそこにあるものを、視線の端で捉えようとする午後のひとときだ。
