午後の買い物と道草

Cloudy Tokyo afternoon street with a lone pedestrian window-shopping

今日は曇りの東京の午後、14時を回ったところ。涼しさを含んだ風が歩道を撫で、私は近所のスーパーへと続く道をのんびりと歩く。空の雲は広く、信号の黄色が遠くにちらつく。建物のガラスには薄い映り込みがあって、ここだけ時間がゆっくり流れている気がした。交差点の角にある自転車のカゴがかすかに鳴り、商店街の看板は微妙に色をくすませている。

リストは牛乳と卵、それに野菜だけ。パン屋の暖簾をくぐると、焼きたてのパンの香りとコーヒーの香りが混ざって鼻をくすぐる。棚をのぞくうちに、今日はこれもいいかなと心が揺れるが、結局は必要分だけをカゴへ。会計の列で、指先だけが小刻みに震えるのを感じた。レジ袋の柔らかな手触りと、店の灯りの温度が、今日の買い物の小さなドラマを作っていく。

帰り道、信号待ちの合間に街路樹の新緑を横目に見つつ、道端の空き缶や小さな痕跡にも目がいく。独り言のように心の中でつぶやく――”これでよかったのか?”。読者にはこの程度の日常、どう映る?