窓辺に届く、やわらかな春
カーテンの隙間から差し込む光が、少しずつ白さを増してきました。四月の朝は、空気が洗いたてのように澄んでいて、深呼吸をすると胸の奥まで軽くなる気がします。外では小鳥たちのさえずりが響き、穏やかな一日の始まりを告げています。
机の上に置いた小さな鉢植えに目を向けると、先週までは固い蕾だった部分から、透き通るような緑の若葉が顔を出していました。光に透ける葉脈の美しさをじっと眺めていると、心の中に温かなものがじんわりと広がっていくのを感じます。
筆を置いて、季節を見つめる
傍らには、使い慣れた万年筆をそっと置いて。言葉を書き留める手を少し休めて、ただ植物の静かな呼吸に寄り添うような時間が流れていきます。急ぐ必要のないひとときだからこそ気づける、小さな命の営みがそこにありました。窓を通り抜ける風が、新しい季節の匂いを運んできてくれます。
