居間の床に腰を下ろして、乾いた洗濯物を広げた。カーテンは閉めたまま、天井の照明だけが部屋を照らしている。膝を崩して座ると、フローリングのひんやりとした感触が太ももの裏側に伝わってくる。
白いシャツを一枚手に取る。襟元を合わせて、袖を内側に折り込む。布地はすっかり乾いていて、指先に軽い抵抗を返してくる。もう一度折って、四角い塊になったシャツを横に置く。次はグレーのTシャツ。首元のタグが少しよれている。親指でそっと伸ばしてみるが、すぐに元の形に戻ってしまう。
タオルの端を揃える指先
バスタオルは大きくて場所を取る。端と端を合わせようとするが、微妙にずれる。立ち上がって、両手で広げ直す。タオルの重みで腕が少し下がる。三つ折りにして、もう一度半分に。厚みのある四角になったタオルを、積み重ねていく山の一番下に置く。
足首が痺れてきた。体重を反対側に移して、痺れた方の足を伸ばす。ピリピリとした感覚が、ゆっくりと引いていく。まだ畳んでいないものが、床の上に散らばっている。靴下が片方、ソファの下に滑り込んでいるのが見える。
最後の一枚を手放すまで
ハンドタオルを二つに折る。端がぴったり合わさると、なぜか少しだけ息が楽になる。もう一枚、もう一枚と手を動かしているうちに、床の上の洗濯物が少しずつ減っていく。最後に残ったのは、紺色のパジャマ。上下を別々に畳んで、重ねる。
全部畳み終えて、ようやく立ち上がる。膝に手をついて、ゆっくりと腰を伸ばす。積み上がった洗濯物の山を見下ろす。きれいな四角がいくつも重なっている。でも、あなたも知っているように、明日の朝にはまた、この中から何枚かが引き抜かれて、新しい一日が始まる。今はまだ、畳まれたままの静かな時間の中にいる。
