玄関マットの冷たさと湯船の温度

夜の玄関に置かれた玄関マットと靴

足裏が教える帰宅の実感

玄関のドアを開けると、玄関マットの繊維が足裏に当たった。靴下越しでも分かる冷たさだった。外から持ち帰った空気の温度と、家の中の温度差を足が最初に感じ取る。

鍵をテーブルに置いて、コートをハンガーにかける。動作が終わると、ようやく肩の力が抜けた。今日一日の緊張が、家に帰った瞬間にほどけていく感覚がある。

湯船に身を委ねる

お風呂の蛇口をひねると、お湯が勢いよく流れ出した。湯気が立ち上がるのを見ながら、服を脱いで洗濯かごに入れる。

湯船に足を入れた瞬間、玄関マットで感じた冷たさが嘘のように消えた。お湯が膝まで来ると、今度は肩まで浸かりたくなる。全身がお湯に包まれると、深いため息が出た。

湯船の縁に頭を預けて、天井を見上げる。明日のことは明日考えよう。今はただ、この温かさに身を委ねていたい。