雨音の合間に、濡れた植栽を撫でる午後

雨の午後、濡れた植栽と歩道の縁に水滴が光る街角の風景

雨音と植え込みの距離

午後、雨が静かに強まって、歩道の端の植え込みがいちど濡れた色に戻った。葉先には細かな水滴が並んで、指を伸ばす代わりに視線だけで撫でるみたいに追ってしまう。通りを渡る風が葉を揺らすたび、雨音がほんの少しだけ輪郭を変える。

水の重さを確かめる

縁石のそばでは水が薄く広がり、光を受けて淡く反射する。乾いていたはずの土の匂いが、空気の層に混ざりはじめる。スマホの画面に映る灰色の空も、足元の濡れた質感も、同じ温度でくぐもっている。

ふと、雨音に合わせて呼吸のリズムをゆるめてみたら、歩く速さが少しだけ変わった。

いま、耳元の音に意識を寄せてみるなら、何がいちばん最初に聞こえるだろう。