室外機の埃が乗っている夜
玄関先で、ふと室外機の上を見上げると、埃が薄く積もっていた。街灯の光にだけ輪郭が立ち、指先で触れるとさらりと逃げる。こういうの、気づかないふりをしてしまう日もある。
触れる前の一呼吸
台所の手拭いをたたみ直して、まずは乾いた面で軽くなぞる。昨日との差みたいに、取れた分だけ表面が落ち着く。帰り道で自分の靴が少しだけきしんだことを、なぜか思い出した。
そのまま置いておく静けさ
最後に布の端を揃えてしまい、室外機の上にもう一度目を戻す。ほんの少しだけ整った夜に、今夜は何を先に片づける?
