開け放った窓から流れ込む空気が、頬をそっと撫でていく。机の上に広げたノートに、新緑の木漏れ日が踊るように揺れている。
遠くで鳥が鳴いている。ひとつ、またひとつと重なる声は、まるで朝の挨拶を交わしているようだ。あなたも今朝、誰かと言葉を交わしただろうか。
若葉の香りに包まれて
鼻先に届く青々しい香りは、街路樹の若葉から運ばれてくるものだろう。少し前まで枝ぶりが目立っていた木々も、今では豊かな緑に覆われている。季節は確実に歩みを進めているのだと、改めて実感する。
ノートの白いページに、木の影がゆっくりと形を変えながら移っていく。時の流れを目に見える形で教えてくれる、自然からの贈り物のようだった。風が少し強くなると、葉擦れの音が小さな音楽を奏でる。
このまま静かに、季節の歌声に耳を傾けていたいと思う。
