川辺の道を歩いていると、頬を撫でていく風が心地よい。五月の夕方、木々は新緑に包まれて、若葉が風にそよぐたびに小さな音を立てている。
風が運ぶ季節の香り
足を止めて耳を澄ませば、葉と葉が触れ合う音がささやかな会話のよう。青い匂いと呼びたくなるような、草木の香りが鼻先をかすめていく。あなたも時折、こんな風に立ち止まることはないだろうか。
水面にも緑が映り込んで、本物の葉と影の境界が曖昧になっている。風の強さに合わせて揺れる若葉は、まるで何かを伝えようとしているみたい。
静かな時間の中で
この季節だけの柔らかな光に包まれながら、川の流れる音と葉擦れの音が重なり合う。急ぐことなど何もない夕暮れに、自然は優しい言葉をかけてくれる。
