紙袋の角、湯気の戻る頃

紙袋の角

店先の木の縁に、紙袋をそっと置く。角が押されて少しつぶれ、指先にだけ温度が残る。湯気の立ち上がる間隔を数えるように、呼吸の強さを落とす。

カップのふくらみ

傍のカップから細い湯気が出たり消えたりする。袋の白さが薄く曇って、また戻る。ふと、前に締めた買い物メモの端が折れていたのを思い出す。

次の一口

湯気がほどけるタイミングで袋を持ち替える。合図みたいで、手の動きが自然に整う。口に運ぶ前に、もう一度だけ確かめてみるなら、どこを見るだろう。